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Saturday, April 5, 2025

......Taiwan




三月十二日、水曜夕方、南海線で関西空港、タイ・ベトジェット(LCC)で桃園空港。この度も同乗者なしのひとり旅。基本的にこのスタイルが自分には一番しっくりきます。降り立った桃園空港は大阪とは一転して、じとっとした空気、そして飛行機から出た時に感じるその国独特な匂い、かわいていた外国旅の感覚が一年ぶりに戻りました。

早速新しくなったイミグレ→両替キャッシング→SIMカード購入→ヨーヨーカードチャージ、順に済んだら空港メトロに乗りました。まずは中壢の『老街溪』と云う新しく出来た地下鉄駅で降りて、駅前の無人チェックイン宿に到着。今回のスタート地点はここ。翌朝から台湾を反時計回りに電車とバスを乗り継ぎ、地方都市のローカルエリアを目指しました。

途中、中壢駅(火車站)界隈桃園駅(火車站)界隈、内壢の市場周辺、新竹の城隍廟、竹東は山線で、苗栗の旧市街地、、、台中駅(火車站)界隈と市場周辺、その後も南下して斗六、斗南、虎尾の街角まではローカルバスで乗り降り、新營の寂れた路上、台南の円環、、、ヘロヘロで辿り着いた屏東。からの北上して東部の花蓮は中国大陸みたいなだだっ広い道が印象的、宜蘭の夜市路地裏をブラブラしたら、やっぱし基隆でタイムリミットまでを過ごしました。

結局、宿は四箇所移動しての二週間一寸。その間は最近使い始めたローライ4×4(ベビーローライ)とローライ6×6(ローライコード)を出来るだけ交互にブロー二ーフィルムを詰めて、ゆっくり歩き、ゆっくり撮り、いっぱいフィルムを巻いて、「次」の写真を撮影してみました。それが今の自分の望みであり、急いだところで終わりに近づくだけと云う諦めもあります。

この旅は台北の親戚や知り合いには会わず、四十九歳の今、現地でおもったのはスニーカーが擦り減るほど歩いた都市や穴があくほど見てまわった町はたくさんあるわけではない、でもだからこそ、それらは自分の宝になります。十数年前から台湾は好きだから何度も歩きに来て、見てまわった都市もあれば、惰性と云うか、安心感を得るために訪れた町もあります。思い込んでいっているうちに、だんだん面白くなったり、はじめはピンと来なくて、無理やり好きになることも(ものも)あります。自分のカンと思い込みで。

そうして毎度旅では、ある場所で、初めて来たのに懐かしい何かを思い出します。昔の友達、かつての自分、あの頃大事にしていたこと、あの頃を思い出す音楽、匂い、、、旅をしている時はそれが後の自分にどんな影響を及ぼすかわからないことの方が多いのですが、旅は過去と未来を含んでいると思います。云いかえれば、旅はいつも自分の中に在ると実感します。

また新たな旅、同じ場所に何度も向かう旅、現実逃避するような旅、これからも繰り返したいと思える今が、うれしいです。今晩も台湾から持ち帰ったフィルムを一寸ずつ現像しています。