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Monday, May 1, 2023

......Minami-tsumori,Nishinari-ku


 

それはそうと、数年前からカメラとフィルムで撮影する日が減っています。単に身体がくたびれているだけなのか、それとも飽きたというのか、20年間TRI-Xという白黒フィルムだけ、ほぼ1つ(1種類)しか買わなかったわけで、そうするとだんだん煮詰まってきました。ずっと白黒フィルムで写真だけ撮ってれば安定感が生まれていいのでしょうが、駄目でした、変わりたくて。

そんな日常を繰り返すうちに、意識し始めたことはカメラの重さです。気持ちがのってる時は気にならない、その重さも、のらない時は、どうせ今日も収穫はないだろう、ないに決まっていると、持ち歩かない日がだんだん増えてきました。そしていつもカメラを持ってない時ほど、カメラで撮りたい瞬間が訪れます。

数年前から、延命と気分転換にカラーフィルムとコンパクトな35mmフィルムカメラも使うようになりました。「Rollei35/ブラックボディ」手の平サイズの目測式(ピント合わせ不可)をポッケに街中をぶらぶら、反射的にこちらにひっかかってくる者をノーファインダーでスナップしたり。また長年使う中判カメラ「Makina67」を久しぶりにオーバーホールに出し戻ってくると、まず写真など撮らないとわかっている日でも、その「鉄の塊」とカラーの期限切れブローニーフィルムをリュックに入れ持ち歩いてみたり。

風景に感動しても写真に撮りたくなる衝動と必ずしも一致しないことはよくあります。逆に被写体にふと目が止まり、その被写体そのものに特に興味があるわけではないにもかかわらず、目がひかれてシャッターを押してしまう、そんなこともあります。特定の場所のグチャグチャしたのだけを写して残したいというのではありません。

私自身、写真のことはいまだに何もわからないどころか、や(撮)ればや(撮)るほどわからないことが増えて、結局なにもわからない、ということだけは感じられるようになり、それが今でも続いています。