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Friday, December 31, 2021

『2021』



2021年も終わり。 広島から大阪の西成に部屋を移して6年ばかり経ちます。今も何でもない所ばかり、平凡に歩くことが好きです。何かを探して歩くわけでもなく、カメラを持ったり持たなかったり、ただ漠然とそれこそ自分に責任なしに歩いていて、その歩いていることの暢気さを楽しんでいます。

せっかく西成地区に暮しているのに、ここの土地についての歴史(社会問題とか)を調べる気など湧かず、知っていることと云えば、自室を出て目の前の南海線のガード下を西へ玉出の下町と南津守の工場地帯が広がり、東にあべの・天王寺の繁華街、南にひたすら歩くと住吉大社(住吉公園)と堺の大和川にぶつかり、北へ真っすぐ歩いて天下茶屋駅前から萩ノ茶屋駅前横の公衆便所前の路地を左へ数分ばかり行くと釜ヶ崎三角公園にぶつかることくらいです。

週に二、三度なんばへ、月に一、二度は梅田に出かけ、今年は神戸や京都は殆ど歩いていません。コロナで海外には渡航出来なかったけど、家庭の事情で頻繁に郷里へ帰省した際には尾道や竹原、広島各地の市街をぶらぶらしました。

二十代三十代のころに比べて「ないものねだり」をしなくなった代わりに、面倒くさいこと、ややこしいこと、なかなか結果や答えが出ないものに取り組むのが億劫になっています。写真のこと、写真集について、なぜ写真を撮るのかを尋ねられた時の言葉は何となくいつも考えています。

2021年もありがとうございました。よいお年をお迎えください。