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Saturday, December 2, 2023

......Tokyo



1年ぶりにグループ展のため東京に行ってきました。

これまでの展示では個展・グループ展の差はあったにせよ、写真を「切る」「貼る」しての展示ははじめての経験でした。便宣的に「コラージュ」という言葉を使うことはあれど、自分の作品に関して「コラージュ」と言い切った途端にこぼれ落ちるもの、割り切れないものをまだ感じます。

そんな経緯から今回の出品タイトル『Untitled』をより、納得のいくタイトルに置き換え、写真の「裏側」部分と「端」の余白という意味で、構成した二要素の「Back」と「Edge」に英語表記して「バック」&「エッヂ」とも考えましたが、よく見ればそのそれぞれが紙片(断片)を貼り合わせて構成した、飽くまでも「写真」に過ぎないのです。中心と背景といった関係も見当たらなく、全てが中心であると同時に背景です。制作において、自分の中で「表/裏」と「中心/端」が等価になるのは、手を加えることで見ることができる「表面」に隠された「裏面」に、まだ何かが潜んでいる気がすることで、穴の開いた頁を眺めながら『Untitled』の中に考える何かがあるのかと、そんな感じに落ち着きました。

自分自身の想像力はちっぽけで限られているから、今回もレクトヴァーソギャラリーの方には自分の想像のはるか上の展示アイデア、インスタレーション的要素、何か思いもよらないヒントや手がかりをプレゼントされた気になりました。毎回感謝です。これからも拙さや欠点をできるだけ活かせるように取り組んで行きたいです。

また今日も作業机には、いつ取りかかるでもなく取りあえず私家版写真集から選んで破り、浸けて、干したパリパリ(頁)が積み重なっています。これが積み重なった意識や無意識の束にも思えてきます。まだ切り取っていない、それらは何らかのタイミングを切っ掛けにスタートして、「今」のありのままへと繋がっていくように…