今年の春から22年ぶりに関西で暮らし始めました。部屋は大阪・西成の端の町。
この界隈は初めて訪れた時から、街並みや光景をぼんやり眺めているだけで、なぜか心が和らぎました。自分自身の流れに対して、今まで心のどこかに在り続けた不安感のようなものが、一寸ずつ消えていくようにも感じました。
これから先「オオサカ」をテーマに撮影して行くんだと云った意識は漠然としていますが、溜まっていくネガ(フィルム)シートの束に希望はあると信じています。ネットや人に教えてもらうのも良いけど、自分だけの目印を見つけたり、休憩場所を作ったりして、ここで生活する中で、実感する“ならでは”が、だんだん増えてきました。
実際に見て覚えたこと、気づいたこと、脱線したり、寄り道しながら、今、自分には何ができるか。どうすればできないことをやらずにすますことができるか。そんなことを暇さえあれば考えていました。
その結果、できないことはできる人にまかせればいい、そのかわりできることは時間をかけて小さい事からコツコツ繰り返し続ける……。仕事(写真)の依頼がなければ、バイトをしたり、自分の歩きたいところを、撮りたいように、撮ればいいと開き直りました。
今年もいくつかの展覧会と二冊の写真集で発表できた作品が、またやろうと云う気にさせてくれます。感謝です。
年明けは1月下旬から21年ぶりにサンフランシスコへ、継いで初めてのラテンアメリカ=メキシコシティへひとり旅の撮影に出かけます。そして 「カンサイ・オオサカ・ニシナリ」の旅の続きをコトコト仕込みます。
年明けは1月下旬から21年ぶりにサンフランシスコへ、継いで初めてのラテンアメリカ=メキシコシティへひとり旅の撮影に出かけます。そして 「カンサイ・オオサカ・ニシナリ」の旅の続きをコトコト仕込みます。
2017年がみなさんにとって良い年になりますように。 ありがとうございました。
2016年12月31日 西成にて